LVM(Logical Volume Manager)
LinuxでHDDやSSDなどの物理ディスクを隠蔽し、論理ボリュームとして扱う仕組みです。
OSをインストールし、稼働開始した後からディスク容量を追加したり、複数のディスクをまとめて利用したりすることができます。
LVMは、下記のような要素から構成されています。
- 物理ボリューム (Physical Volume, PV)
LVMで管理している物理ディスクのパーティションを指します。 - ボリュームグループ (Volume Group, VG)
複数の物理ボリュームをまとめたグループを指します。 - 論理ボリューム (Logical Volume, LV) ボリュームグループの一部、もしくは全部を切り出したものを指し、OSは論理ボリュームをマウントして利用します。
必ず、1つのボリュームグループから作成します。
LVMの拡張
OSの稼働中にディスク容量が不足した場合には、物理ディスクの空きがあれば、論理ディスクを拡張することができます。
論理ディスクの拡張するためには、下記のコマンドを実行します。
LVMへ新規ディスク追加
# 新たなHDD/SSDをフォーマットし、物理ボリュームを作成
sudo parted -s -a optimal /dev/sdx mklabel gpt mkpart primary 0% 100% set 1 lvm on
# 作成したパーティションから物理ボリュームを作成
sudo pvcreate /dev/sdx1
# 確認
sudo pvdisplay
物理ボリュームをボリュームグループ「ubuntu-vg」に追加
sudo vgextend ubuntu-vg /dev/sdx1
# 確認
sudo vgdisplay
sudo pvdisplay
ボリュームグループ「ubuntu-vg」の論理ボリューム「ubuntu-lv」に「5GB」追加
sudo lvextend -L +5120m /dev/ubuntu-vg/ubuntu-lv
# 確認
sudo lvdisplay
# ファイルシステム拡張
sudo resize2fs /dev/ubuntu-vg/ubuntu-lv
# 確認
df -h
もしくは、
ボリュームグループ「ubuntu-vg」の論理ボリューム「ubuntu-lv」を「最大サイズ」まで拡張
sudo lvextend -l +100%FREE /dev/ubuntu-vg/ubuntu-lv
# 確認
sudo lvdisplay
# ファイルシステム拡張
sudo resize2fs /dev/ubuntu-vg/ubuntu-lv
# 確認
df -h